ブログで初めて書いた初心者向けの電動ドライバーの記事が、意外にも評価されてきたので、他はどうかと検索上位のブログを試しに読んでみるとあまりにひどい。
使ったことのない人が、お勧めしている + 誤情報
これではDIY初心者は電動ドライバーを選べません。
経験者の使命感を持って、気になった点をあげていきます。
誤情報には惑わされないでください。
そして、どうしても内容が他の人の批判的になってしまうので、気を害してしまったらすみません。
ホントにひどいわ
電動ドライバーの情報源は慎重に!
はじめに
前半は
問題記事にコメント付けします
では電動ドライバーの初心者への紹介を10記事ほど読み解き、気なる点をあげてコメントしていきます。
※紹介記事の内容のそのままの文面では、その記事の方にぶしつけに失礼かと思うので、変更してあります。
後半は
情報源はどこが良いかを考えます
後半でそれでは電動ドライバーを含めた道具を買うには、どこを信用すればいいのか、情報源を考えてみます。
充電ドライバーの誤情報と見当違いをぶった切り
戸惑いを受けた記事の内容を、箇条書きでコメントしていきます。
写真が的外れ
「えっ!」内容と写真があっていない...
経験者には内容と写真の違いが詳しく分かってしまうため、その差がとてつもなく違和感を感じてしまいます。
言い換えると説明と写真の違和感を感じない人が伝えているのが恐ろしい。
・ドライバドリルの紹介で植木の剪定のバリカン写真が出ている。
→洗濯機の説明で、写真が電動バイクになっている感じ。
わが目を疑うレベル。
これは普段使わない人でも分かりそうです。
・インパクトドライバーを解説しているのに、写真がドライバドリルになっている。
→小松菜の説明で、写真がほうれん草になっている感じ。
まあ似ていますよね。
紹介するならしっかりと違いを理解してほしいですね。
・いつの時代か、おそらく20年位前のニッカドのバカでかい充電池の写真を使っている。
→テレビの説明で、ブラウン管の白黒テレビになっている感じ。
間違ってはいないですが、歴史の説明なのでしょうか。
・ドライバビットの解説なのに、ドリルソーといったドリルのビットにしてはかなり特殊な写真を使っている。
→カップ麺の説明で、限定トムヤンクン激盛り麺になっている感じ。
狭いところついてきました。
数うちゃ当たるで20種類くらいおすすめ紹介している記事
初心者は何を買えばいいのでしょうか。
人に相談されて、20種類の電動ドライバーをお勧めするのでしょうか。
ぜんぜんお勧めになっていないですよね。
「で、何がいいの?」って、ツッコミを入れますよね。
「回転が速いのが、穴あけ能力高い」という誤り
回転数は材料によって変えるもの。
金属を高速回転で開けようとするとビットが焼けてすぐダメになる。
これはモノを作る人は、誰かに教えてもらわなくても、すぐに分かってくることです。
木工でも速ければガサガサになります。
ただ穴があけばよいのなら別ですが。
プロ用のドリルでも回転速度がわざと遅くしているのもあります。
それ相応の回転速度が必要なのです。
締め付けトルクなどの数字の解説
って、いわれてもですよね。
力の表記ですが、これを見て初心者がどう判断するのでしょう。
数の大小の比較しかできないですよね。
初心者は数字を見ても分らないから初心者なので、それを伝える側が理解できないのは、やはり経験のなさなのか。
カタログで数字の性能見比べながら、商品を買って使っていくうちに判断がつくもので、初心者が数字で判断できるものではありません。
力の性能表記と同様に、ビスの打ち込み本数や長さも参考程度です。
同じメーカーのカタログでは比較になりますが、他のメーカー間では基準がそろっていないでしょうからとても参考になりません。
ビス締めも材料とビスしだいです。
下穴もあけずにビスが入る柔らかい木や、下穴がないとビスの頭が取れてしまう硬いものもあります。
ビスの長さ、太さ、形状にもよりますしね。
また力が足りないときはバッテリーのアンペア数をあげましょうとしている記事もあります。
バッテリーを交換するだけで力なんて強くなりませんよ。
それは弱っているバッテリーなら多少はあるでしょうが。
本当はアンペア数を上げると作業量が増えるのです。
身近な例だと大容量スマホの表示で分かりそうなのですけれど、やっぱり使ったことのない人は実感でわからないから間違えてしまいます。
ちなみに力が足りないときはボルト数を上げます。
でもこれは本体の買い替えが必要です。
「ドライバドリルはねじを回すのに、ネジを叩(たた)いて回すからネジをなめにくい」という誤り
→「洗濯機は洋服を洗うのに、泥を入れて回すから衣類が痛みにくい」みたいな
これはもう思考停止で何がなんだか分からないレベル。
…
この説明で2つの点で誤り。
・ドライバドリルはネジを叩かないし、叩くのはインパクトドライバー
・なめるを理解していない。
なめるとはビスの頭を崩すこと。
叩けばなめやすいですよね。
似た例では「インパクトドライバーはネジ締め付けの力が強いので、ドリルの刃が折れる」
日本語が悪いのか、モノが分かっていないのか。
ブラックアンドデッカーのマルチツールを紹介してしまう
・マルチに使えるということは、すべてにおいて使いにくいということ
・マルチに使えるということは、すべておいてそれなりということ
・複雑なものは壊れやすいということ
職人時代に誰も使っている人を見ないし、話題にすらならない。
ふつう関心事にはアンテナが張るものですが、どこにも引っかからない。
初心者にこんなものを紹介していいのでしょうか。
メカ好きの少年の心が高まり、興味はそそるのですが、使う道具としてはいかがなものです。
「ドライバー先やドリルの刃先セットが充実しているものがお勧め」という誤り
付属のビットはおまけ程度に考えましょう。
作りがそれなりなので、刃はすぐに切れなくなるし、ドライバビットはすぐにエッジ(角)が丸まります。
形だけなので、数回使っておしまいです。
おまけで売るのは、テレビ時代からの通販の常とう手段です。
本来の買うべき充電ドライバーの性能で考えましょう
ではダメなら何がいいのか提案しておきます
リンクが同じに見えてしまいますが、
上のリンクがプラス頭の大きさの大きいほう(+2という)
下のリンクがプラス頭の小さいほう(+1という)
必ず必要になるので両方買いましょう。
慣れないとビスに対しての使うビットのサイズを間違えます。
まずは+2の大きいビットをネジ頭に差してみて、入らなければ+1を差します。
でないと+1のビットで、+2のビスを回して、両方痛めます。
初心者は必ずしますので、始めはこれを守ります。
本当は+2と+1のセットで下記の条件に合えば、それを勧めしたのですが、なかったので2つに分けます。
記事の趣旨が違うので、おすすめ理由を簡単に説明すると、
・老舗メーカー
→品質の保証書のようなもの。歴史のあるメーカーで信用できる。
・トーションビット
→衝撃吸収するのでカムアウトしにくく、結果長持ちする、使いやすい。
・先細
→家電などは先細でないとビットが入らずビスが外れないことが多々ある。
またサッシなど細いところだと、ビットが入っても周りを傷める。
・ほどよい長さ
→あまり短いと、ビス先が見えずに使いづらい。
・磁力付き
→ビスが落ちずに使いやすい。
「電源コードのドライバーがお勧め」という誤り
工場のような同じ場所でのライン作業を勧めるつもりなのでしょうか。
充電工具と、電源コードの工具を両方使ったことがあれば、その利便性の違いを体感できるはず。
そうであればとても電源コードの工具の選択肢はないはずですが。
裏付けるようにカタログの商品ラインアップをみてもひっそりとしていて、とても一般に需要があるように感じません。
初心者におすすめする電動ドライバーではないですよね。
スクリュードライバーなるものを紹介する
低電圧で値段も3000円するか前後のネジ締めをそう定義しているが、この言葉では一般的に通じない。
ひょっとして自分だけが知らないのかと、検索してみるとカクテルが出てきますね。
あまり一般的ではないですが、スクリュードライバーとは石膏ボードのネジ締め専門の工具です。
軽天屋さんなどが石膏ボードを張るときに使っています。
ちょっとした小さい家具の組み立てには役に立つでしょうが、この価格帯はその場しのぎの電動工具で、これからDIYを進めていく初心者があえて買うものではないです。
これをもし、おすすめするのなら、
DIYなどしない人に、家に置いておいて必要な時が来たら使う「常備薬の頻度」の存在としてお勧めします。
伝わったでしょうか。
DIYを「趣味でする使用頻度」ならお勧めできません。
経験者から見ると「物足りないだろうなあ」と感じます。
「充電時間は3,4時間がお勧め」という誤り
いつの時代でしょうか。
いまどき3時間も充電がかかるリチウムイオンのバッテリーがありますか?
充電容量や減り具合にもよるけれど、20年位前の12Vの時代からでも1時間はかからなかったですし、現在のカタログを参照しても最大で1時間くらいです。
粗悪品の一昔前のニッカドバッテリーの充電時間でしょうか。
バッテリー一つならそんなにかかると作業が止まります。
電動工具を一度でも充電したことがあればこんな時間がかからないのは分かるはずなのです。
もっともよっぽど安い電動工具で、主流のリチウムイオン以外ならあるかもしれませんが。
どこからアドバイスを受けるべきか
前半は「間違った情報に惑わされないで!」という内容でしたが、
後半は趣向を変えて「じゃあなにが正しいのさっ」について考えていきます。
Webの情報が信用できないとすると、どこを信用すべきでしょうか。
候補を上げならがら考えてみます。
ホームセンターの人
あくまで売り手です。
身近な接点ですが、買いたい、使いたい人とは立場が違います。
そして売りたい商品とお勧めは違います。
基本的に物売りは利益率のいいもの、販売終了品、在庫のダブつきを売りたがります。
お勧めできる経験のある人が、たとえいたとしても、その人が本当のことを言ってくれるとは限りません。
余談ですが、
職人時代に軽トラに乗って材木屋に材料を買い付けに行って、売り手が勧めてくるは何ともひどい材料ばかり。
冷たい視線で返すと「ちょっと試してみたんだよ。いいモノのから売れていくからね。」
素直に理由を返すのもどうかと思いましたが、そういうものなんですね。
また別の視点で、ホームセンターの人は、洗剤から犬の刃固めまで、何十万点もの商品を売る人です。
そんな状況で好きでもない限り、詳しくご案内なんてできません。
しかも知識だけで使用経験がないと浅い案内しかできない。
小売りは基本パートかアルバイトがほとんどですし、正社員でも電動工具を使って仕事をしてきた人が転職して販売案内するのは、非常にレアケースですね。
話はずれますが、ホームセンター仕様はプロ用と違って、耐久性が劣りますのでご注意を。
金物屋の人
ホームセンター同様に売り手です。
マキタや日立(最近は名前が変わってヒコーキになってしまいました。紙ヒコーキみたいで軽い感じがもったいない)の布のぼりが店先にたっている金物屋です。
職人が買いに来るので使い勝手や修理、問屋の情報が入るので、うまくすれば相談に乗ってくれるかも。
ただし使用する人ではないので、あくまで知識のみ。
素人はなめられる可能性あり。
家具内装の人
立場が同じです。
どこかの工務店に正社員で勤めていて、ケースバイケースの注文住宅で経験を積んでいる人でかつ、道具に関心があり、道具は自腹の購入の人がお勧め。
ただ、こんな人に出会えるかは別です。
派遣の日雇い「自称大工」で決まった単純作業しかできない人もいるので、こんな人からアドバイスをもらわないように。
道具もひどいものです。
大工と家具内装の人の違いは
・大工は基礎から家を建てて骨組やら家の構造を作っていく人
・家具内装は大工の後の、内装や家具の制作取り付けなどの、細かい仕上げの作業をする人
ただし職種はきっちりと分かれているわけではないです。
また大工が悪いわけではないのですが、DIYからすると家具内装業者の方が参考になるでしょう。
家建てませんからね。
ネットの情報
使ったことのない人のウソや間違いのレベル情報から、きちんとした情報レベルまで様々なので、経験がないとその良し悪し判断がつきにくい。
Yahoo掲示板で、具体的なことであれば、聞いてみるのはいいのかも。
質問にとんちんかんな回答が来ても、たまたま経験者が見ていれば、突っ込まれる可能性があるので。
DIYの経験者
立場が同じですね。
始めたばかりではなく、経験がそこそこあって、なおかつ道具に関心がある人がお勧め。
経験のない人は道具の経験も浅いです。
比較して判断ができません。
ただし逆に経験のある人は道具が古いです。
DIYでは使用頻度がプロほど高くないので、壊れないとすれば電動工具は古いまま。
いままで事足りているので、 道具の興味や向上心がないと買い替えません。
したがって相談相手として悪くはないですが、最新の商品を踏まえてアドバイスが難しい。
この点が注意ですね。
選ぶ基準や参考点は多いはずです。
最後に
使用経験のない人の記事が多いのは、うすうす感じていましたが、改めて読んでみるとそのひどさにうんざりするとともに、これでは初心者の人が選べない状況に失望です。
また内容コピー記事が多いですね。
記事内容の良し悪しは別にして、内容がコピーされているので、どれを見ても同じように見えてくるのが面白いです。
これも使用経験がなく内容を作る下地がないので、仕方がないのでしょう。
ネットの情報は一般的にこのようなのでしょうが、情報を取る側の判断力が改めて必要だと感じるいい機会になったのと、DIYを始めていく人の役に立てればとの思いから、急ぎまとめてみました。
コメント
YouTubeやネットの記事をかなり調べた中でまさに「全員」がインパクトを推奨しているのですが、トルク調節が難しいところに疑問を感じさらに調べていたところ、こちらの記事にたどり着きました。この記事に出会えて違和感が払しょくできたので本当に良かったです。この記事に出会えなかったらさらに延々と調査に時間がかかっていたでしょう。それにマキタがコードレス掃除機まで販売しているとは知りませんでした。電動ドライバーと掃除機を購入しようと思います。おすすめのビットも。
坂本様
好意的なご意見ありがとうございました。
ブログを進める中でこういった感想を頂けるととても励みになります。
当ブログではなるべく経験をもとに記事をお届けすることを基本としていますので、これからもよろしくお願いします。
お返事と掲載が遅れてしまい申し訳ございません。
Haruki