テレビの会話が聞き取れない
テレビの音量を大きくしてダメ
わが家の母は一人暮らしで、会話が聞き取れず内容がよく分からなくても、音がないと寂しいから、ただテレビをつけているだけといいます。
目も悪いので字幕があっても読むのに疲れるし、字幕は画面の中央に出てくるときもあり、顔が隠れるのが不愉快とのこと。
テレビから情報を取るのがほとんどの高齢の方にとっては、楽しみの一つが減ってしまうのはとても心苦しいですね。
一方でそのままにしておくと他のリスクも高まります。
英国の医学雑誌「Lancet」の国際委員会によれば、中高年で耳が聞こえにくくなることで、認知症の発症リスクが2倍に高まるおそれがあるというのです。
これでは単に加齢による難聴だから仕方ないではすみません。
実際に一人暮らしの80過ぎの母に試してもらった結果と、会話を増幅する機能がある製品を全てピックアップしてまとめていきます。
同じような親を持つ人にぜひ参考にしてほしい内容です。
一方でただ単に耳が遠い方にはあまり参考になりません。
中華製の安価なワイヤレススピーカーを検討してください。
会話が増幅されるスピーカーの比較
解決策:テレビの声が強調されるスピーカーを別に置く
耳の遠くなったお年寄り向けに、テレビの音の出る「お手元スピーカー」がいくつか商品化されています。
しかしながらただ手元で音が出るだけでは、音を大きくしているのと同じで、会話が他の音の中でかき消されてしまい聞き取れません。
同様にワイヤレスのイヤホンや、首にかけるスピーカーも、ただ音を大きくしているだけで解決になっていません。
重要なのは他の音に比べて音声が増幅されていること。
わが家の母の場合は、全般的に耳が遠いわけではないので、手元に置くのではなく、テレビの近くにスピーカーを置いてそれほど大きな音でなく使っています。
今は全般的に聞こえない方でも、会話の高音域が聞き取りづらくなるのが一般的な傾向なので、あらかじめ音声の高音域が増幅される機能を持つスピーカーがおすすめです。
その他の解決策は?
テレビの音域設定
テレビの設定から、高音、低音の増減設定ができる場合がありますが、高齢者向けの専用スピーカーと比べると効果は限定的であり、私の母には違いは感じ取れませんでした。
ワイヤレス骨伝導イヤホン
高価だがテレビを含めた生活全般で使うのなら試す価値あり
こちらもお手元スピーカー同様に単に音を増幅するだけのものが多いですが、これでは意味がありません。
会話の音域を増幅する機能が必要です。
骨伝導のメリットは振動を耳の奥へと伝える仕組みなので、鼓膜をふさがないため、周囲の音も聞こえて安全です。
また蒸れもないのでずっとつけていても痒くなることもありません。
高額商品であるのと、効果の個人差があるので、まずはレンタルや実店舗でお試しの上で購入がおすすめです。
会話用骨伝導イヤホンboco
ただ日本補聴器工業会の2022調査報告p.87によれば、57%の方がわずらわしさで補聴器を付けないとされるので、人との会話がどうにか成り立っている人には、テレビだけのお手元スピーカーがよいですね。
音声の高音域が増幅されるお手元スピーカーの選び方
お試しできるミライスピーカー + 別のもの
聞く方の個人差があるのでどれがよいと一概に言えません。
レビューによれば他の方良いという商品が、よくなかったりします。
そこでわが家では、定評がある中で60日お試し期間があるミライスピーカーをまずは購入。
その間に次に良さそうなものを比較して使うことにしました。
試した結果、ミライスピーカーがよければ、別なものはそれほど使っていませんので、買った値段の9割8割ぐらいでメルカリやジモティーで売れます。
もしメルカリをまだ使ったことのない方は、ぜひお試しください。
年間費や入会費もかからないオンラインフリーマーケット。
メルカリ
今なら500円もらえる紹介コードは「TTTPAS」
ミライスピーカーミニ SF-MIRAIS7
評判もよく、60日間の返金保証があるので、まずはこちらをお試し。
企業名はサウンドファンと聞き慣れないですが、ケンウッドの技術者と日本のいくつかの大学との技術提携で生まれた高齢者向けのスピーカー「ミライスピーカー」だけを販売する会社です。
お年寄りの聞き取りづらい高音の会話を増幅する機能があり、ワイヤレスではないので仕組みがシンプル。
もちろんバッテリーもないので、交換の必要もありません。
つまり壊れにくく、メンテナンス不要。
気を付けるべきは、返品保証は公式ホームページからだけの購入に限られること。
ただレビューはAmazonレビューが信用できますね。
必ず星一つから確認していきましょう。
取扱説明書はこちら
女性の声はまだ聞き取れないものの、男性のアナウンサーの声が聞き取りやすくなったそうです。
またテレビとスピーカーの両方から音を出すのがおすすめとのことですが、母の家のVIERAのテレビはイヤホンジャックから繋ぐと、テレビからは音が出す設定がないものでした。
付属ではないのですが、ライン出力からピンプラグで繋いで、テレビとスピーカー両方から音を出して試したところ、確かにより聞きやすくなったとのことです。
どれがよいのか、本人次第なので、まずはお試しできるもの
「『ミライスピーカー』60日間返金保証は公式サイトだけ
Sony SRS-LSR200
2番目はこちらがおすすめ。
次のオーディオテクニカと近いのですが、こちらには音声専用のスピーカーがあるのと、圧倒的なAmazonレビュー数より。
この後紹介する他の商品はすべてワイヤレスです。
専用の充電ステーションからスピーカー本体を動かして、手元で聞けます。
また2.4GHzの周波数を使うので、間に人が動いても音飛びはしませんが、代わりに電子レンジで音飛びがしやすいのがデメリット。
もちろん充電池は必ず劣化するので、交換費用がかかります。
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こちらも星一つから確認していくのが大切。
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女性の声がいくらか聞き取りやすくなったそうです。
始めミライスピーカーで10日くらい試した後に、Sonyを試したところ、こちらがより聞き取りやすいとのこと。
また音声の調整は、2段階目の高音強調が聞き取りやすいと思いきや、1段階目の調整が聞き取りやすいとことでした。
自分で試すわけではないので難しいところですね。
以後の商品はお試しなどないので、お安いところで購入します。
オーディオテクニカ AT-SP767XTV
Sonyよりお値段抑えめなら
こちらもワイヤレスの充電式。
音声の調整は2段階あるので、2通りの試せる安心感があります。
ここまではSonyと同じ。
また経済的なのは本体がSonyは約2万円に対して、1.5万円。
充電池の交換費用はSonyが15200円に対して、2200円。
長く使うほどに差が出ます。
ただメーカー在庫が少なくホワイトはAmazonでの取り扱いがなくなってしまったので、近日完売になりそうなのです。
ブラックもいずれなくなることがあれば、交換用の充電池もいつまで販売されるかの不安があります。
またより安いAT-SP450TVもありますが、こちらは音が途切れるレビューが散見するのでおすすめしません。
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キングジム AM20
会話の大きさと、スピードが速くて聞き取れない場合に、安くお試しできる
他のと比較してこれだけ、会話の増幅と、会話のスピードをゆっくり再生する機能がついています。
わが家の母は、会話のスピードが速くて聞き取れないことはなかったので、試してはいません。
スピードに不安の可能性がある方は、レビューもさまざまですが、やはり人により聞こえ方が違います。
こちらは4000円程度なので、ダメもとでお試しする価値はあります。
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レビュー数は少なく、音飛びのレビューもあり。
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Victorケンウッド SP-A900
あえて選ぶ必要なし
こちらもワイヤレス充電式。
ただ音声調整は1段階。
どちらも日本の老舗メーカーが合併したVictorとケンウッド製なので、製品としての信頼性や、音声調整のレビューも悪くないですが、音声調整が1段階なのが人によって聞こえ方が異なるので、合う可能性の幅が狭いのが残念な点です。
全ての商品で比較するのならよいですが、2つで試すのであれば、一つの製品で調整が多くできるのを選ぶのがより合理的ですね。
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余談ではありますが、20年ほど前に業界先駆けて高齢者向けに聞き取りやすいラジオ「きき楽」シリーズとして、「ゆっくり機能」「はっきり機能」「聞き直し機能」を開発し話題になりました。
しかしながら時代を先取りしすぎたのか、現在はシェアを伸ばせていないようです。
山善
音調整が3段階あるものの、レビューがほぼなしで見送り
こちらも他同様に、ワイヤレス充電式です。
音調整の選択肢が3つなのはいいのですが、キングジムと同じく山善の音響機器としては不安が残ります。
Amazonレビューもシリーズ全体としては400ほどありますが、この商品に限定すると5つほどで評価できません。
取扱説明書は公開されていません。
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