電球を買うのだけれどワットってなんだっけ?
ワットは確か明るさの単位だったけれど、あっているのかな?
ルーメンとかいうのはどう違うのかな。
ワットを超えて電球をつけてもいいんじゃないの?
こんな疑問に答えます。
照明を販売している経験から簡単に分かりやすく疑問に答えていきます。
LED電球のワットと電球の選び方
「ワット(W)」は消費電力
「ワット(W)」はどのくらい電気を使うかです。
LED電球がない時は、
消費電力の単位ワット=明るさの単位でした。
しかしLED電球が出てくると、ワットが少ないのに、LEDはより明るいので、ワットと明るさのイコールの関係が崩れてしまったのです。
「ワット(W)相当」は白熱灯換算の明るさ
「ワット(W)相当」は体が覚えている白熱電球のワットの感覚での明るさです。
ルーメンといわれても明るさがピンとこない方向けの表現です。
本当はワットで明るさが言いたいのだけれど、もうワットは消費電力の単位になってしまっていて、明るさでは使えません。
そこで仕方なくワットに「相当」とつけ加えて、昔からある触れないほど熱い白熱電球の時ワットの明るさを言うことにしました。
「ルーメン(lm)」は明るさ
「ルーメン(lm)」は明るさの一つのいい方です。
一般的な電球は現在この単位を使っていて、数字が大きいほど明るくなります。
白熱電球から蛍光灯、LEDまでこの単位で共通に表せます。
ワット数の違う電球を使ったら?
今ついている電球よりワット数が小さいなら問題ないのですが、大きいとダメな場合があります。
たとえば触ると熱い白熱電球からLEDに交換する場合は、ワットが大きくなることはまずないでしょう。
逆にLEDを使っていて白熱電球を使おうとすると、ワットが大きくなるのでダメな場合があります。
ではなぜダメなのでしょうか。
電球がワット数をオーバーしたら?
より激しい発熱によって照明内の温度が上がって、配線や周辺部品の劣化、変形や故障、最悪の場合に火が出ます。
正しい使用法を守らない火事の場合は保険に入っていても、保険金がおりません。
したがってこの条件は必須です。
※この場合のワット数、正確には「最大消費電力」のワット数です。
電球がより明るくなれば、その分電気を使うのですが、その限界のことです。
ワット(W)の確認方法
電球のどこを見ればワットが分かるかというと、
電球の上か、電球の元のソケットに書いてあります。
このワットは実際に使う電気の量ですね。
照明なら、
シェード(傘)の内側や、ベース(土台)の下に書いてあります。
「〇〇W」とあれば、これがワット、つまり最大消費電力(上限)です。
「〇〇W」が一つしかなければそれがワットで、2つ「〇〇W」とあれば、それはワット相当(白熱灯に換算の明るさ)で、「相当」の字があるはずです。
ワット(W)とルーメン(lm)の換算表
たとえばこんな時に使う換算表です。
60Wの白熱電球の明るさのLED電球が欲しいけれど、何ルーメンを買えばいいのか?
白熱電球 20W相当 | 170ルーメン |
白熱電球 30W相当 | 325ルーメン |
白熱電球 40W相当 | 485ルーメン |
白熱電球 50W相当 | 640ルーメン |
白熱電球 60W相当 | 810ルーメン |
白熱電球 80W相当 | 1160ルーメン |
白熱電球 100W相当 | 1520ルーメン |
白熱電球 150W相当 | 2400ルーメン |
白熱電球 200W相当 | 3330ルーメン |
出典:日本照明工業会「電球形LEDランプ性能表示等のガイドライン」
またこんなケースもあるかもしれません。
照明の最大消費電力が20Wって書いてあるけれど、どのくらいまでの明るいLED電球が使えるのか?
最大消費電力 20W | 2200ルーメン |
最大消費電力 30W | 3300ルーメン |
最大消費電力 40W | 4400ルーメン |
最大消費電力 50W | 5500ルーメン |
最大消費電力 60W | 6600ルーメン |
最大消費電力 80W | 8800ルーメン |
最大消費電力 100W | 11000ルーメン |
補足すると、これはいつまでたっても正確にはできません。
なぜかというと年々改良されて効率が良くなってくるからです。
たとえば車で言うところのリッター何キロ走るかの換算表を作るとき、黒煙吐く年代物のアメ車(白熱電球)とハイブリット車(LED)では1リッターで走る距離(明るさ)が違います。
とはいっても現状で知りたいときもあるので、白熱電球とLEDの換算表を作りました。
参考にしてください。
実際の消費電力は必ず電球の箱に書いてあるので、確認してから使ってください。
ワットとルーメンの計算方法
照明の最大消費電力が20Wって書いていあるけれど、どのくらいまでの明るいLED電球が使えるのか?
→最大消費電力のワットx110=ルーメン
先ほどの表と同じことですが、計算だとこうなります。
現在のパナソニック、東芝、日立の平均を取った発光の効率で、1ワットあたり110ルーメンとした場合の式になります。
換算の式は現在進行形で企業努力により110が120になり、どんどん数字が大きくなっていき、日に日に効率が良くなっていきます。
もう一つ、
たとえばこんな時に使う計算方法です。
60Wの白熱電球の明るさのLED電球が欲しいけれど、何ルーメンを買えばいいのか?
→白熱電球で60ワットの明るさx16 = 知りたいルーメン数
たとえば60Wでこの式を使うと
60Wx16=960ルーメン
先の換算表で言うと正解は810ルーメンなので多少の誤差が出ますが、だいたいあっています。
参考までに計算式の「16」は換算表からのだいたいの数字で、より正確には15.745になります。
電球と蛍光灯の選び方
電球と蛍光灯の選び方は簡単でありつつも、条件がいくつかあります。
・はまらなければ始まらない口金(くちがね)の形
・消費電力ワットをどこまで使っていいのか(最大消費電力)
・浴室や、洗面、外玄関、ダウンライトなのか
・照明や壁スイッチに調光や、センサーがついているか
ここで選び方を解説すると全体の流れが分かりにくくなるので、別記事で紹介します。
どこよりも分かりやすい電球の選び方はこちらです。
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