タイヤに亀裂が入ってきた!
ミゾがなくなってきた!
自分で交換できるかな
自分ですれば安くつきそう
こんな疑問に答えて、自分で交換する方法をお伝えします。
実際に交換したポイントを抑えて、写真多数で分かりやすく紹介です。
原付アプリオのタイヤ交換方法と必要な道具
原付タイヤ交換の値段
まずはいくらかかるのか、値段によってはお願いしてもいいかも。
近所のバイク屋に聞いてみました。
タイヤ代と工賃で7,600円。
もちろん持ち込みの価格です。
どうでしょう?
DIYでするなら初期投資の道具代と、後はタイヤ代だけですよね。
今回使った道具はこちら。
この中でも必ず必要なものは次の3つ
・右上2本の棒状でタイヤを外す、タイヤレバー
・右のタイヤをバイク本体から外す、Y型レンチと、めがねレンチ
・真ん中のシリコンスプレー
最低限これだけあれば、何とかなります。
道具代は全部で3,000円くらいでしょうか。
今回のタイヤ代は、1500円。
ブリヂストンの製造委託先のメーカー製でもこの安さです。
合わせて約4,500円で、これなら初回から元が取れそうですね。
2回目からはもちろん、タイヤ代だけ。
作業時間は1時間ほどです。
これはもうやるしかありませんね。
タイヤ交換のやり方
それでは進めていきましょう。
タイヤはゴムなので、気温が低くなると固くなってやりづらくなります。
するならなるべく日和のよい暖かい日で、気温のあがった日中が良いですね。
午前中にタイヤを日に当てて温めておきましょう。
原付はヤマハのアプリオで、前輪です。
近くで見ると亀裂が入っているのが良く分かります。
車道を車と一緒に走るので、もし裂けたら大変です。
少しでも不安を感じたら交換しましょう。
タイヤを外す
※今回はしませんでしたが、前輪を取った時に前に沈みこまないように、足載せの下にパッキンなどを入れておくと、バイクが安定します。
タイヤをバイク本体から外します。
ヤマハのアプリオはボルト1本でとまっています。
14mmですね。
ゴムのカバーを上に押し上げて、
画面左のボルトを空回りしないように、Y型レンチで抑えて、右のナットをめがねレンチで緩めていきます。
通常通りの反時計回りで緩めます。
外す時の締まっている強さの感覚を、覚えておきましょう。
ボルトを抜けば、ワイヤーが2つ繋がったブレーキ部分は、スポッと抜けます。
左についていたリングも、スッと抜いてなくさないように。
タイヤの空気を抜く
段ボールを敷いて、作業を進めます。
まず空気を抜きましょう。
空気が入ったままではタイヤは外せません。
今回はバルブも交換するので、カッターで切ってもいいのですが、このバルブに対応している空気入れを使って抜きます。
バルブを交換せずにまた使うのなら、なんでもいいのでピンを押し込んで、とにかく空気を抜きます。
空気入れの真ん中の突起が、バルブの中央の突起に当たり、空気が抜けます。
後で紹介しますが、空気入れは自転車や車のタイヤも入れられる万能タイプ。
シューと音がなくなるまで押しつけます。
ビード落とし
いよいよ作業が面白くなってきました。
まずはタイヤの端を、ホイール中央に落とし込む作業です。
この作業を「ビード落とし」といいます。
バイク屋は万力や、専用の機械を使って外します。
もちろん今回は手道具で外します。
ここでタイヤレバーの登場。
ホイールとタイヤの隙間に入れ込んで、てこの原理で落としていきます。
時にタイヤレバーを交互に使います。
まずは写真の右側
爪を上向きにかけて、タイヤレバーを下げてタイヤをつぶす。
次に写真の左側
爪を下向きにかけて、タイヤレバーを上げてタイヤ端をホイール中央に落とす。
一度落とした場所は、ヒザで体重をかけて抑えて、また戻らないように進めます。
裏面も同様に落とせば(両面のビードが落ちれば)、手で握ってつぶれるくらいに動きます。
ホイールから外す
タイヤの端がホイールの中央に落ちたら(ビードが落ちたら)、今度はホイールからタイヤを外していきます。
片側に向かって押し出すのですが、作業は両面からします。
初めが少し硬いですね。
ある程度外れてくると、後はすんなりと行きます。
指がはいるくらいに隙間が空きます。
あともう少しで外れますよ。
今度は反対面からタイヤレバーを突っ込みます。
このときホイールが傷つかないように段ボールを間に入れて、グイッと引き上げます。
さらに奥へこのままレバーを倒して、タイヤをつぶす。
膝で体重を乗せて、
ここでさらにもう一本を、初めのレバーの下に突っ込んで、外側(右)へグイッと倒します。
段ボールのクッションで見えづらいのですが、
初めのレバーの下に2番目のレバー入れて、2番目のレバーを下げても外れないようにする。
分かりにくいので別撮りで
後から突っ込んだタイヤレバー(写真の右側)を倒すと、かなり外れます。
必要なら同じように左側も同じようにしてやれば、するっと抜けます。
外したタイヤと、新品のタイヤを見比べると、溝の深さかなり違います。
ちなみに赤や、青の線は、工場でタイヤを見分けやすくするための「識線」です。
それよりも覚えてほしいのが、タイヤがすり減ってきて、交換の目安となるのが「スリップライン」
場所はタイヤ側面に▶があるので、その先の溝が一部浅くなっているところです。
タイヤがすり減り、この部分と同じ深さまで減ったら交換の時期です。
すり減ってきたら溝が一部途切れるので、交換時期を見分けやすくなる。
つまり「サイン」なっています。
もちろんここまで行かなくても亀裂が出てきたら、すり減りよりも、材質が劣化しているので交換しましょう。
バルブの交換
バルブが古くなっているはずなので、交換します。
劣化してなさそうですが、よく見ると亀裂が一部入っています。
カッターでホイール内側から切り落とせば、外側もスポッと抜けます。
新品のバルブにシリコンスプレーを吹いて
ホイールの内側から外へ引っ張り出します。
バルブを挟んだペンチとホイールの間に、タイヤレバーを入れ込んで、テコの原理で引き上げます。
反対側が少し出きっていないので、ペンチで挟んだまま、反対側からタイヤレバーで同じように引き上げます。
ぐるっと周りを見て、出るべきところまでキチンと出ているか確認します。
ビード上げ(タイヤ入れ込み)
今度はタイヤをホイールに入れ込む作業です。
ゴムのタイヤを入れ込みやすくるために、シリコンスプレーを使います。
ホイールを入れ込む際に擦れて抵抗となる場所、つまり内輪の外面と、内面にシリコンスプレーを吹きつけます。
間違ってもノズルを使わずに全体に吹き付けてしまうと、滑って作業自体がやりにくくなるので、気をつけましょう。
まずは内輪の内側に吹き付けます。
そして内輪の外面も2cm幅くらい吹き付けます。
ホイールの外周面にも吹き付けます。
次にホイールとタイヤの位置を合わせてはめ込んでいくのですが、2つ気をつける点があります。
1.角度はバルブと、黄色い点を合わせる
黄色い点は「軽点」、つまり水平に置いて軽いところ。
この軽点と、少し重くなるバルブを合わせます。
2.回転方向と、ホイールを合わせる
アプリオの場合は、写真だと裏部分がブレーキ接続面なので、時計回りにタイヤが回転するようにつけます。
そしたら膝で抑えて、つぶしたタイヤにホイールを引掛けて、
タイヤをホイールの内側へと追いやっていきます。
一度入った場所は外れないように膝で抑えていきましょう。
全体に入れ込みが終わったので、今度は空気を入れていきます。
タイヤに空気を入れる
空気はガソリンスタンドで入れてもいいのですが、持っている自転車の空気入れがバイクや自動車のバルブに対応しているので、これで入れていきます。
近いうちに、ガソリンスタンドでしっかり空気圧の数字を確認して入れ直しましょう。
平に置いて空気を入れていると「シュッ、シュッ」と音がするときは漏れています。
タイヤとホイールの間に隙間があると空気が漏れるので、そんな時はタイヤを起こして空気が漏れない位置に回転させて、空気を入れていきます。
時に少しタイヤを上から少し抑えるようにして隙間を防いでもいいですね。
空気が漏れなくなれば、そのうちにタイヤの内端が、ホイールの外側にはまって(ビードが上がって)「パン、パン」と音がします。
空気圧はとりあえずスタンドまで安全に走れればいいので、後輪と前輪を親指で押してみた比較で、後輪より「少しあまいかな」くらいでいいです。
キチンと空気が入っていれば、タイヤの内周からホイールが均等に出ているはずです。
最後にゴム製品の寿命を延ばす、おなじみのクレ556の姉妹品で、ラバープロテクタントをかけておきます。
接地面は削られていくのでかけてもあまり意味がなさそうです。
側面にかけて割れを防いでもらいましょう。
空気を入れ終わったら、外した時と逆手順で取り付ければ終了です。
キレイなタイヤがつきました。
タイヤの型番を理解する
さて新しいタイヤを買うためには、今はいているタイヤの形式が必要です。
分かりやすいのは、タイヤの側面に書いてあるので、これと同じものを買えばいいのです。
なーんだ、簡単ですね。
ヤマハのアプリオの場合は、上の写真の赤い囲みの中でも3つ。
今回使用のタイヤはDURO 80/90-10 TL
ブリヂストンのサイトを元に分かりやすく説明すると、
これは大事
▶チューブレス
自転車のようにタイヤの中にチューブが中に入っているのか
入っていないのか
「レス」なので、入っていないタイプですね。
これも大事
▶80/90-10
80…タイヤ幅(ミリ)
90…どれだけ偏平足か(扁平率)
10…タイヤの内寸(リム径)(インチ)
販売時にそれほど重視されていない
▶34J
34…どれだけの重さに耐えるのかのクラス(荷重指数)
34クラスだと118kg
J…速度クラス(速度記号)
Jクラスだと時速100kmまで耐える
ここまで分かれば後はメーカー選びですね。
今回使っているダンロップのOEM(製造委託先)である「DURO」が安く、品質もよくておすすめです。
もっと安いのもありますが、レビューを見ると危険です。
ヤマハのアプリオはDURO 80/90-10 TLでしたが、ほかのは以下で。
必要な道具
必要な道具をしっかりと把握しましょう。
まずなくては進まないものから。
タイヤレバー
スプーンタイプで、長過ぎず短くない、バイクのパーツメーカーで品質がしっかりしているタイヤレバーがおすすめです。
ホイールのプロテクターは使っていないのですが、どの商品のレビューを見ても消耗品のようですので、これはずっと使えると期待してはいけません。
その他の候補として、柄のない棒状の旧式のタイヤレバーは安くていいのですが、レビューによると曲がったり、入り口が広くないので使いにくいそうです。
シリコンスプレー
タイヤのゴムは摩擦が強いので、そのままでは作業が大変です。
滑りやすくするシリコンスプレーがおすすめ。
この代りとしては、ビードワックスがあります。
こちらも悪くはないのですが、シリコンスプレーの方が価格も安く、日常での使い道が他にもあるので良いですね。
バルブ
正確には道具ではないのですが、レイアウトの都合上ココで紹介します。
ゴムは劣化します。
裂けて空気が漏れるようになってきてからでは交換が面倒なので、このタイミングで交換するのがおすすめです。
競合品は安いのがありますが、レビューが良くないので、ダンロップ製のこちらで決まりでしょう。
写真にはないですが、キャップも付いています。
レンチ類
前輪シャフトを外すのに必要です。
メーカーによりサイズが違うのですが、言えることは必ずめがねレンチを使うこと。
間違っても口の大きさが自由に変わるモンキーレンチなどは使わない。
レンチも同様。
理由はレンチだとボルトの頭の接地面が2面で、力がかかった場合にボルトの頭の面を壊しやすいからです。
さらにモンキーレンチは動きしろ、遊びとも言いますが、動く隙間の余裕があるので、2面すらしっかり保持できずに面を壊しやすくなります。
なので全面で保持できるめがねレンチは絶対です。
今回のは14mmでしたが、Amazonリンクはすべてのサイズが選べます。
またいくつかのサイズ(10,12,14mm)が一緒になったY型レンチがバイクいじりには便利です。
その他あればいい道具
空気入れ
空気入れがなければ、近くのスタンドに空気を入れに行かなければいけません。
セルフならまだいいですが、そうでないところだとちょっと頼みづらいですよね。
そこで空気入れがあればそんな気兼ねなく、すぐにことが進みます。
これ一つあれば、自転車から、バイクのタイヤのビード上げ、はたまた付属のノズルでサッカーボールや、浮き輪、ビニールボールまで幅広く活躍します。
わが家のは手押し式ですが、同じメーカーから足踏み式が出ていました。
空気圧ゲージもついて、2つある中でもこちらのレビューがよいですね。
ラバープロテククタント
これは私も使い始めたばかりで、まだ実感できるほどに月日が過ぎていないのですが、ゴムの寿命を延ばすことができる商品です。
今回のタイヤ交換では、バルブや、タイヤの側面に吹き付けて劣化を防ぐようにしました。
どちらも劣化したら、交換パーツの買い直しのお金もかかりますが、それよりも交換作業がしづらいものなので、使ってみる価値はありそうですね。
レビューもみな高く、良いものを見つけた気がします。
パワー森林香
夏のキャンプの川辺でブヨに刺された経験から、探し出した最強の虫よけです。
この効果は蚊取り線香の比ではありません。
色は金鳥の蚊取り線香は緑ですが、こちらは赤。
厚みは太いので煙が少し多めです。
床置きと、腰から下げる携帯式の2つあれば、蚊に悩まされることなく作業に集中できます。
まとめ
最後になりましたが、タイヤの交換後はスリップに注意です。
新品タイヤはシリコン材が塗ってあるので、非常に滑りやすい。
なので直立姿勢でしばらく乗って、タイヤの表面を少しずつ削りながら慣らしていく必要があります。
「皮むき」って作業です。
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