前回は測る道具の紹介でした。
今回は印をつける道具。
測ったり、現物合わせで印をつけるときに正確に、かつ便利にできる道具を紹介していきます。
おすすめDIY道具その3 【印】道具編
シラガキ
どんな時に使うのか
切る、掘る、移動させる先の目印を付けるため
これを正確にするため限りなく細い線が必要で、固く鋭い刃で繊維に傷をつけて印をつけます。
細い鉛筆でもすぐに太くなるし、シャープペンだと折れやすい、それにどちらも線の境目があいまいなのですね。
なので鉛筆やシャーペンを使わないわけではないのですが、ここぞという時にはシラガキなんです。
さてシラガキは刃もので刃は片刃。刃には片刃と両刃があります。
これは片方が平らで、もう片方が傾斜になっていて、片方だけが刃なので片刃。
一方の両刃は例えば包丁や、カッターの刃も両刃、両面に刃がつています。
そして平らな方を定規に当てて引いて印をつけます。
両刃だと定規に当てても隙間ができてしまうので、ダメなんですね。
デメリットは間違って付けてしまっては消えませんので、間違ってない確信もって引くことが必要です。
もちろん刃物なのでたまに加工の道具として使ったりもします。
私が持っているものも右利き用だったのですが、左でも使いたいときがあるので山形に刃先を整えてあります。
おすすめですよ。
ケヒキ
江戸指物といって小箱物などを作る人はヒがシになって、ケシキと言っていました。
どんな時に使うのか
ガイドから出た刃で線を引きます。
線と言っても刃物で傷をつけるので、切り落とし線だったり、ノミやのこぎり線だったりします。
いくつか持っておくと便利です。
刃の寸法は定規で測ったり、現物合わせで生け捕ったりもできます。
選び方
安物は刃がダメです。
薄く削れやすく、ねじを回して位置を定めるときにずれたりします。
少し高くてもしっかりとした刃のものが作業効率もいいですし、正確です。
これらを踏まえておすすめするのはこちら。
刃物で有名な三木市で昭和の時代から大工道具を扱ってきたメーカーです。
鎌ケヒキと言って2枚刃なのですが、外側が平らな刃を残して使うと便利です。
抜いた刃のスキマは木片を入れて補います。
こちらのケヒキは販売店の写真や情報が古く、製造元の小山金属工業所に確認したもので修正して解説します。
まず刃は工具に使われるSK5という炭素工具鋼を使用していて高強度で耐摩耗性が高い鋼材です。
そして正確な直角が出ていて、刃の厚みもしっかりとして湾曲していません。
これがダメだと、寸法の生け捕りや、刃の固定のズレにつながり使いにくいものになります。
また刃の裏にスキといって平面を正確に出せるように削り取ってへこませてあります。
これがあることで刃が減ってきても正確な直角を保つことができるのです。
職人の調整方法
刃は手前に引くときに材料に外れにくいように食い込み角度がついていますがこれを平行に、
さらに刃は前後できるように丸く研ぎなおすと刃も長持ちして使いやすくなります。
すじケヒキと言って木の竿に刃がついているものがあります。
持ってはいますが、刃先が見にくいのと、現物合わせできないのでほぼ使いません。
竿に鉛筆を指す穴をあけて、鉛筆ケヒキとして使うことはあります。
四角キリ
どんな時に使うのか
木のドリルの穴あけに。
穴をあける点を広げてドリルの先がズレないようにします。
専用品ではなく、アイスピックの先を削ってを4角にしてあります。
ドライバーの先を削ったときもあり、これも使い勝手が良いですね。
市販でないと思って削ったのですが、探すと売っていました。
刃先が丸くなったらやすりで角を出して直しながら使います。
センターポンチ
どんな時に使うのか
金属にドリルで穴をあけるときに必ず使います。
十字に線を引いて交差したところにポンチを当てて上から金づちで叩いてくぼませて、ドリルのとっかかりを作ります。
ただ先が鈍角なので見にくいのですね。
なのでさらに十字をケガいて引っかかった感触でセンターを決めて、そこにポンチをしたりすることもあります。
木の場合もそうですが、それでもずれていくことがあるので、十字の線は最後まで消さずに穴をあけていくときのセンターの目安として残します。
そして少しでもずれたらすぐに修正しないと、後で修正が効かなくなります。
これから金物を多く扱うのであれば、金づちで叩かなくてよい、中にスプリングが入っていて自動でポンチしてくれるオートポンチが便利ですね。
次は【挟む】道具編です。
バイスクリップや先曲がりペンチは使ってみると手放せないモノ。
クランプはないと仕事にならないくらいの必需品です。
あって便利な6つの道具を紹介していきます。
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