
バイクのシートが破けた!
雨水浸み込んでお尻が冷たい

お尻が濡れていると、恥ずかしい

キチンとした道具とかなくても、張替えは自分でできるのかな
こんな悩みを解決します。
古いバイクのシートが劣化して破けているときの、専用の張替えシートの選び方と、実際の張り替え方を紹介します。
これに至るまで靴底ボンドや、汎用カバーなども試しましたが、純正ではなくとも車種別の専用カバーが一番でした。
原付アプリオのシートの補修方法
はじめに

シートの補修はDIYでできるんです。
道具は500円くらいですよ。
でも工賃などによっては業者にお願いすることも考えられます。
そこでこの記事では次のように進めていきます。
▶張替え工賃はいくらか?
自分でする手間と比較しますよね。
▶必要な道具はいくらか?
高い道具が必要ならあきらめます。
▶張替え方法はどのようか?
面倒ならやめますよね。
▶シート張替え以外の方法は?
他にもっと楽な方法がないのかー!
シート張替え工賃
持ち込んだらいくらでやってもらえるのか、値段が知りたいですよね。
そこで近所のバイク屋に聞いてみました。
工賃とどのくらいでできるのか?

・Aバイク
工賃は6,600円(シート代込み)
時間は1,2時間くらいでできるけれど、濡れているときは天日乾燥で2日間、翌日作業で合計3日かかるそうです。
・M
工賃5,000円(シート代込み)
時間は30分、こちらも濡れている場合はその分かかりますと。
・Y輪業
やってません。
修理はしても張替えはしていないこともあるんですね。
ヤマハアプリオの生地とタッカー、針を合わせて約2,000円だったので、3,000円ほど自分でするのがオトクですね。
2回目からはタッカーと針は買わなくていいので、生地代だけですみますよ。
自分の場合はよくある原付なのでこの程度ですが、車種があまり出ていないのだともっと上がるかもしれません。
必要な道具/材料
必ず必要な道具と、シート生地、あれば便利なものを紹介します。
まずは必ず必要な道具から。
シート張替えタッカー

タッカーとは大きいホチキスのようなものです。
コンプレッサー(空気の圧縮機)を使ったエアータッカーがあれば、力の調節もできて一番いいのですが、お手軽にネットで評価の高い100均ダイソーの300円タッカーを使うことにします。
たまに打ち損じることもありますが、10種類くらいを試した方によると、ダイソーが一番よく、これを使った実例が多くみられるので、道具としては問題ありません。
タッカーの針
またタッカーの刃も重要で、ダイソーの針ではダメで、またタッカーで有名なMAXでも長さが長いと入っていかないので、先人の経験によりMAXの6mm長さのモノを使います。
参考までに、抜いた針と、新しい針を比べてみます。
抜いた純正の針の足長さは約5mm
新しい針は6mm
意外足の短い針を使っているのですね。

シート張替え生地

せっかく自分でするのなら、良いのも悪いのも貼る手間は同じですし、できることなら良いものを使いたいです。
生地があまりにも高いのなら別ですけれどね。
そこでホームセンターでも売っているかもしれませんが、ネットで評判を確認してキチンとした生地を使います。
そもそも扱っているメーカーは少ないですが、評判は丸中洋行のブランドでNTB(日本単車ボディ)が良さそうですね。
調べると純正品をばらして、採寸してバイクごとに専用のシートを作っているとのことです。
絶版車を含めて150種類あるそうです。
ウレタンスポンジまでやられている場合は、補修用のスポンジで埋めてから進めます。
専用の接着剤もあります。
あれば便利な道具
ヒラタのミニバール150mm

ペンチで抜けないくらいの隙間の針を抜くのにあると便利です。
サビで折れなければ、慣れるとこれだけで抜けます。
DIYをする人は道具箱に入れておくと、必ず助けてくれるときがあります。
写真の一番小さいサイズのバールです。
クランプ

針を打つ前の仮抑えに使います。
仮止めの針を打って抜く、なんてことをしなくてすみます。
木工をしていた時は「しゃこまん」と呼んでいたものですが、正しくは「Fクランプ」
これで「できること」が広がります。
安くてもいいので最低でも4本、まずは使ってみるといかに便利かが分かります。
次はいよいよ実際の張替え作業に移ります。
張り方

張替えの作業は基本的に以下の通り
1.今のシートカバーをはがす
2.針を抜く
3.シートを張る
これにいくつか細かい作業が加わっていきます。
実際の張替え作業を見ていきましょう。
今のシートをはがす

どうせ張り替えるので、破れているところからベリベリと破っていきます。

シートを開けてタッカーはとまったままでもベリベリとはがします。

はがしたらウレタンは、ごそっと抜けます。
もう何カ月も雨にぬらしていないし、座ってもお尻が濡れることはなかったのですが、意外なことに触ると湿っています。
ためしに絞ると中から水がボタボタ。
思いもよらず中に水が溜まっているではないですか!
洗濯ネットに入れて、脱水をして、一日干すことにします。

バイク屋が言うには湿ったままだと、張った後に臭くなってくるそうです。
これは嫌ですね。
そしてその間に、シート下地のプラを、外しておきます。

アプリオはここのナットを2つで外れます。
モンキーやスパナだと入り組んでいるので入りません。
10mmのボックスを使います。
バイクのメンテにはこれが大活躍です。
古い針を抜く

針を抜いておかないと、新しい針を打ちづらいので抜きます。
まっすぐ引き抜くよりは、くわえてからペンチの幅を生かしてテコのように抜くと楽です。
ペンチがくわえないときは、ミニバールで起こします。

針がサビていたので完全に抜けないところもありましたが、できる限り抜いておきます。
ゴムパッキンがあると作業しづらいので外して作業を進めます。

シートを防水にする
シートカバー面は大丈夫でも、縫い目は防水加工をしていないので、ここから水が浸み込み、ゴムの下地の布に浸み込む可能性が十分あります。
先人の知恵によると方法は3つ
1.カバーの縫い目にボンドを擦りこむ
2.シート全体にごみ袋をかぶせる
3.シート全体にラップで巻く
それでは順番に見ていきましょう。
1.カバーの縫い目にボンドを擦り込む

NTBのシートカバーは縫い目を折り曲げて、さらに重ね縫いしてあります。
これほどであれば水は浸み込みにくそうです。
なので今回はこの方法は見送り。
なのでもし浸み込んできたら、上から水溶性で無色の木工用ボンドを糸に擦りこむことにします。
ふだんカバーもかけずに雨ざらしなど、もし心配な方で、事前にするなら裏からボンドで縫い目を接着ですね。
硬化してカチコチに硬くなるよりは、ゴム系の方が柔軟に引っ付く気がするので、私なら仕事で使い慣れたボンドのG17を使います。
これは程よい粘度なので、裏から付属のへらで軽く押し込んでも、浸み込んで表に出てくることがありません。
数分経つと表面から乾いてくるので、指で触ってくっつかなくなればもう作業して大丈夫です。
2.シートのウレタンにごみ袋をかける

ごみ袋は程よい大きさの45Lを使いました。
袋に入れるのではなく、閉じたままで、ウレタンの上にかぶせてプラの下地に巻き込ませます。
余った部分は切るのではなく、内側に折り曲げて動かないようにセロハンテープでとめます。
3.シートのウレタンにラップをまく
ウレタンをプラの下地に載せる前に隙間なくラップをまく方法です。
ただこの方法はウレタンと、プラ下地の密着が悪そうなので見送ります。
するのであれば、あまりきつく何度も巻くと、座った時のクッション性が失われて、座り心地にも影響しそうなので、摩擦で切れなさそうな程度、重ねて巻いて、どの面も2重になるように巻いておけばよさそうです。
仮止め

シートの上下にセンターの印があるので、これをシート本体のプラのセンターに合わせてクランプで仮止めします。
クランプのない方は、タッカーで仮止め打ち。
このとき上下の位置もセンター合わせです。
左右のセンターが決まったら、引っ張りながら仮止めを増やしていきます。

クランプは「緩めて引っ張って、また締めて」ができるので、仮止めにもってこいです。
全体のバランスよく仮止めできたら、必ず裏返して面の折れるラインと縫い目があっているか確認します。

ここまでくると張りあがりのイメージがつかめて楽しくなってきます。
タッカー止め

いよいよ楽しい時間が始まります。
コツはただ打つのではなく、指でさらに引っ張って、

タッカー下端をシートに押しつけます。
ポイントは2つ
タッカーを止める時に気をつけることは
▶引っ張った状態を保つ
▶針が垂直に刺さるように、タッカー下面をシートにピッタリ合わせる

全部打ち終わったら、針を奥まで押し込みます。
ダイソーのタッカーでは刺さるには刺さるのですが、最後まで刺さらず力不足です。
なのでここは最後にしっかりとペンチの腹で押し込んであげます。

もう穴があいて刺さっているのと、下地がプラなので押し込むのは楽です。
見てる子どもがやりたいというので、させてあげます。
完成取付

お金が取れそうな、シワ一つない出来栄えです。
木工をしていた時は、網戸の木枠を作って、溝を掘り、網を張っていましたが、作業が何となく通じるところがあります。
バイク屋に依頼するのと比べて、費用が抑えられるとのは別に、自分でする楽しさと、やりがいがありますね。

シート張替え以外の補修方法

張替え以外にもシートの補修方法はあります。
自分が以前に試した方法などを紹介します。
ゴム靴の補修材

まだシート自体が弱っていなければ、穴程度は有効でしょう。
亀裂をテープで養生をして接着しました。
初めはよかったのですが、補修した部分ではなく、その周りからすぐ破けてしまいました。
自分の場合は亀裂ができたときには、シートが全体的に劣化が進んでいた状態だったのが、うまく行かなかった原因と思われます。
すみませんが、このときはまだブログをする前だったので、写真がありません。
初めに試した方法でしたが、自分の場合はダメだったので、次の汎用シートカバーを試すことになります。
この方法はシートがまだ新しく、張りのあるうちは有効でしょう。
多少の穴の深さも補修可能です。
ゴム付きカバーをかける

汎用のシートカバーだと、いくらキレイにかけても、シワがどうしても残ります。
ホームセンターで購入した汎用シートカバーでしたが、防水性は初めはいいものの、ゴムの部分が薄いのか、次第にまんべんなく薄い亀裂が入ってきて水がしみるようになりました。

また防水以外のデメリットとして、シートをロックするU字まで、シートの端を巻き込まないと、ピンと張れません。
なのでU字のところに穴を開けて被せるのですが、開ける時に座面を下に押しつけながらキーを回さないと開かなくなりました。

初めは押し付けると開くのが分からず、焦ったものです。
シートが劣化して水が入るようになってからは、ビニールのごみ袋をシートにかぶせてから、シートをかぶせて使っていたのですが、それでもシートのゴムの下地生地に水が浸み込むと、お尻が濡れます。
なのでタオルを折ってその上に座っていました。
数ある商品の中で、自分が使った汎用品のより良さそうな専用品はこちら。
それぞれの車種専用でフィット感があり、防水性の不満レビューはありません。
ただサイズのもたつき感、私のようにロックがしにくいことがあるようです。
シートごと交換

シートのウレタンにもうカバーがかかっているものごと交換する方法です。
アプリオの場合はボルト2本で交換できるので、作業時間も少なくて済みます。
毎日通勤している人で、バイク屋に預ける日にちが取れない。作業する時間もない。
こんな方にピッタリの方法です。
費用はバイク屋に預けるのよりは安くつきます。
まとめ

最後になってしまいましたが張替え時期は、夏が良いですね。
皮などは夏の緩むときに張っておけば、冬は縮まってピンと張るでしょう。
またシートのウレタン下地にきっと雨が浸み込んでいるので、やっぱり乾かすのは夏ですね。
特に風の強い日がおすすめ。
シートの張替えはコンプレッサーという空気の圧縮機がないと、タッカーが使えないので、できないとあきらめていました。
このようにダイソーのスプリング式のタッカーでできるなんて、もっと早く知っておけばよかったです。
みなさんもぜひお試しください。
もう雨の日でも翌日に気分が沈みません。
防水バイクカバーもせっかくなので合わせてそろえておきましょう。
雨を防ぐのもちろんですが、紫外線でのせっかく張り替えたシートの劣化を防ぎます。
またバイクカバーは残念ながら完全防水ではなく、また何年も持つカバーなどもありません。
バイクカバーは消耗品です。
その中でも値段もそれほど高くなく、レビューもひどいものがないのをおすすめします。
色は光を反射するシルバーでないと、温度が上がってしまってカバーとバイクにもよくないですよ。
実際に屋根なしのところで使って1年2カ月ですが、防水性は問題なさそうです。
劣化で薄くなってもいません。
マフラーの当たったところは少し溶けていますが、これは耐熱ではないので仕方がないことです。
また片面のロゴは前後が分かりやすくて、機能として良いですね。
厚みは普通といったところでしょうか。
アプリオであればこのM-Lサイズでリアボックスつけても大丈夫ですが、他のバイクだとサイズが小さいときがあるので、一つ大きめが良いでしょう。
通気孔は地面の雨水の蒸発からサビを防ぎ、風の強い日に締める平ロープは左右どちらからも止められるバックルなので便利です。
おすすめの記事
ハロゲンライトは、明るさ不足で右左折車が突っ込んできて危険です。

自分では気が付かない、マフラー穴の爆音は、すれ違う人の様子で分かります。

JAFはバイクでも24時間365日、無料で搬送・救援してくれます。
スピードがでない!そんなマフラーの「つまり」はパイプユニッシュでかんたん解決。

これ一つで【活動の幅】が広がります。

故障や、盗難は思いがけずにやってきます。
1万キロを過ぎたら、切れる前にベルトを交換【スピードと燃費】の回復に感動します。

スピードメーターが壊れたままだと、違反で罰金なんです。

電動ドライバーがあれば、【できること】の幅が広がります。

コメント